お子さまが寝ているときに「ギリギリ…」と歯をこすり合わせる音を聞いたことはありませんか?
「もしかして歯ぎしり?」「放っておいても大丈夫なの?」と心配になる親御さんも多いと思います。
今回は、子どもの歯ぎしり(ブラキシズム)について詳しくお話しします。
🦷 子どもの歯ぎしりは珍しくありません。
実は、3〜10歳くらいのお子さまの約3人に1人が歯ぎしりをしているといわれています。
多くの場合は一時的なもので、成長とともに自然におさまるケースがほとんどです。
💡 なぜ子どもは歯ぎしりをするの?
子どもの歯ぎしりにはいくつかの原因が考えられます。

- ・歯の生えかわり期による噛み合わせの違和感
乳歯から永久歯への生えかわりの時期には、かみ合わせが不安定になり、無意識に歯をこすり合わせて調整していることがあります。
- ・日中のストレスや緊張
環境の変化(入園・入学など)や精神的ストレスが、睡眠中の歯ぎしりとして現れることもあります。
- ・顎の発達の一環
- 顎の筋肉を使うことで、成長のバランスを取ろうとする自然な反応の場合もあります。
- ⚠️ 放っておいてはいけない場合も
多くは自然に治まりますが、次のような場合は注意が必要です。
- ①歯がすり減って短くなっている
- ②顎の痛みや違和感を訴える
- ③朝起きたときに顎が疲れている
④長期間続いている
このような症状があるときは、歯や顎関節に負担がかかっている可能性があります。
そのままにしておくと、かみ合わせのトラブルや顎関節症につながることもあるため、歯科でのチェックをおすすめします。
🪥 ご家庭でできるケアと対策
- ・就寝前にリラックスできる時間をつくる(絵本を読む、ストレッチなど)
- ・ストレスの原因を取り除く(生活リズムや学校生活の見直し)
- ・食事でしっかり噛む習慣をつける
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・歯科で定期的にかみ合わせをチェック
必要に応じて、マウスピース(ナイトガード)で歯を守ることもありますが、お子さまの年齢や歯の生えかわり時期によっては使用しないほうがよい場合もあります。
子どもの歯ぎしりは、多くの場合は成長過程の一部です。しかし、歯のすり減りや顎の痛みが見られるときには、早めの受診が大切です。
当院では、お子さまの歯の健康と発達に合わせたケアをご提案しています。気になる症状がありましたら、お気軽にご相談ください。